【対象】大人も楽しめる
【こんな時に】気候がきつい時

マッキム館は気軽に入れるのに中はめっちゃ豪華。ヨーロッパ建築に普段馴染みがない人なら、圧倒されるような空間が続いてる。今でも地元学生の勉強スペースとして親しまれてるベーツ・ホールは見逃したらあかん。
ボストン公共図書館(Boston Public Library)は、アメリカで最初の大規模な無料市立公共図書館として知られています。今では「図書館は誰でも無料で入れるもの」という感覚が当たり前ですが、当時はそうではありませんでした。会員制や寄付制の図書館が多く、一般市民に広く開かれた仕組みは珍しいものでした。
ボストンの中心、コープリー・スクエアにあるボストン公共図書館本館は、観光スポットとして紹介されることが多い場所です。でも実際に入ってみると、一般的な「図書館」のイメージとは少し違います。
1895年完成のマッキム館(McKim Building)は、石造りで重厚な外観。中に入ると、天井の高い閲覧室や中庭、壁画のある空間が広がっていて、美術館のような雰囲気があります。歩くだけでちょっと素敵な気分になる場所です。
観光のついででもいいし、特に予定がない日にふらっと入るのもありです。
図書館ではなく、ボストンにある有料の美術館や博物館などに行く際に役立つ、ミュージアムパスの使い方も別記事でまとめています。
→ボストン公共図書館のミュージアム・パス|取得方法と使い方
この記事では、ボストン公共図書館本館の中でも、歴史あるマッキム館の見どころと、大人が落ち着いて楽しめるポイントを整理します。
ボストン公共図書館本館の建物構成
ボストン公共図書館本館は、大きく分けて二つの建物で構成されています。
- マッキム館:1895年完成。いわゆる「古い方」の石造りの建物。ルネサンス様式で、ヨーロッパの宮殿のような雰囲気。ベイツ・ホール(Bates Hall)など、象徴的な空間がこちらにあります。
- ボイルストン・ストリート館(Boylston Street Building):1972年完成。近代的で四角い外観。子ども向けのエリアなど一般利用者向けの機能は、こちらにまとまっています。
この記事では、マッキム館の魅力に絞って紹介します。
子ども向けエリア(Children’s Library/Teen Central)については、別記事にまとめています。
→チルドレンズ・ライブラリー|ボストン公共図書館本館の子ども向けスペース
マッキム館とは|1895年完成の公共建築

ボストン公共図書館(Boston Public Library)本館の中でも、最初に建てられたのがマッキム館です。完成は1895年。設計を手がけたのは、ニューヨークを拠点とした建築家、チャールズ・フォレン・マッキム(Charles Follen McKim)です。
外観は石造りで、ルネサンス様式をベースにした重厚なつくりです。コープリー・スクエアに面した正面は、図書館というよりも、ヨーロッパの公共建築を思わせる雰囲気があります。
この建物が特徴的なのは、「公共図書館は市民のための宮殿である」という考え方を、そのまま形にしているところです。装飾やスケールはかなり本格的ですが、誰でも無料で出入りでき、特別な目的がなくても中を歩くことができます。
内部には、天井の高い閲覧室や中庭、壁画のある空間が続いていて、特に建築の知識がなくても見ごたえを感じます。本を借りるという目的がなくても、来る意味がある図書館です。
マッキム館の見どころ
ベイツ・ホール

マッキム館の2階にあるベイツ・ホールは、この図書館を象徴する閲覧室です。長い机が並び、緑色のランプが等間隔に置かれた空間は、写真で見たことがある人も多いかもしれません。
天井はアーチ状で、奥へと続く視線の抜けが印象的です。観光で立ち寄る人もいますが、実際に利用しているのは地域の学生が中心で、静かな環境で本を読んだり、勉強や作業をしたりしています。
私もこの雰囲気の中に入り込みたくて、ノートパソコンを持ち込んで作業をしたことがあります。観光地でありながら、今もきちんと使われている日常の空間だという点が、この部屋の面白さだと思います。
サージェントの壁画


マッキム館3階には、ジョン・シンガー・サージェントによる壁画シリーズ「宗教の勝利(Triumph of Religion)」があります。制作は1890年代から約30年にわたって続けられた大規模なプロジェクトで、宗教や歴史、象徴をテーマにした空間が広がります。
サージェントは当時すでに国際的な評価を受けていた画家で、ボストンの文化支援者や知識人層とのつながりも強い存在でした。その信頼と実績が、この公共図書館という象徴的な場所での制作につながったといわれています。
壁画は空間全体と一体になって構成されているため、まずは引きで全体を見てから、細部に目を向けるのがおすすめです。人物の表情や装飾の細部まで描き込まれています。
なお、この展示がある3階へはエレベーターが利用できないことがあります。ベビーカーや車椅子を利用する場合は、事前に確認しておくと安心です。
サージェントの作品は、ボストン市内ではボストン美術館(Museum of Fine Arts, Boston)やイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館(Isabella Stewart Gardner Museum)でも見ることができます。
コートヤード(中庭)

マッキム館の中央にあるコートヤードは、石造りの回廊に囲まれた中庭です。噴水を囲むようにテーブルと椅子が置かれていて、誰でも自由に利用できます。
気候のいい季節には、持ち込んだ軽食を広げる人や、ノートパソコンで作業をする人、観光の途中で少し休憩する人など、使い方はさまざまです。
平日は比較的落ち着いていることが多いです。週末は観光で訪れる人もいるので、少し賑やかになります。
夏にはコンサートも開催されます。屋外ですが、回廊に囲まれている分、外よりほんの少しだけ過ごしやすく感じることもあります。駅も近いので、予定の合間に立ち寄るのもありです。
ノーマン・B・レヴェンタール・マップ&エデュケーション・センター

マッキム館内には、ノーマン・B・レヴェンタール・マップ&エデュケーション・センター(Norman B. Leventhal Map & Education Center)があります。歴史的な地図や都市計画に関する資料を扱う展示スペースで、入場は無料です。
常設展示だけでなく、テーマを変えた企画展示も定期的に行われています。昔の地図と現在を比べながら、都市の変化がわかるように工夫されています。
規模はそれほど大きくありませんが、静かにじっくり見られる空間です。奥には専門のスタッフがいて、質問があれば気軽に話しかけられる雰囲気があります。ボストンについてもう少し深く知りたい人や、地図が好きな人には特におすすめです。
館内でできる大人向けの過ごし方
マッキム館は、観光名所でありながら、過ごし方の自由度が高い場所です。
建築を目当てに館内をゆっくり歩くだけでもいいですし、ベイツ・ホールでゆっくりパソコンや本を開くこともできます。中庭で少し座って休むだけでも満足できます。
雨の日や寒い日でも快適に過ごせるのも、この場所の利点です。屋内でありながら、閉塞感はあまりありません。
こんな人におすすめ
ボストン公共図書館本館のマッキム館は、観光でボストンを訪れる人にはもちろん、建築や美術に興味がある人、静かな場所で過ごしたい人にも向いています。
無料で入れる公共施設ですが、建物のスケールや装飾は本格的です。観光スポットというより、日常に開かれた歴史的建築物です。
遠方から友人が来たとき、私はよくここを案内します。特別なイベントがなくても見応えのある場所だからです。雨の日や寒い日でも歩ける屋内空間としても使いやすいです。
ボストンらしさを感じたいときに、思い出してほしい場所です。
施設情報|Boston Public Library McKim Building
【施設名】
Boston Public Library McKim Building(Central Library in Copley Square)
【住所】
700 Boylston Street, Boston, MA 02116
【公式サイト】
https://www.bpl.org/
