※この記事は医療アドバイスではありません。体調に不安がある場合は医療機関へ相談してください。

気になりつつも、実際に使うまで時間がかかった光療法ライト。もっと早く使っとけばよかった。タイムマシンで10年前に戻って、昔の自分に教えてあげたいわ。
ボストンの冬、曇り空と雪の日が続くと、なんとなく元気が出ない・気持ちが沈むことがあります。
そんな時私は「寒いから仕方ない」「忙しいからかな」と思っていましたが、実は季節性情動障害(Seasonal Affective Disorder:SAD)、いわゆる「季節性うつ」と呼ばれる状態が関係していることもあります。
この記事では、冬の落ち込みの正体と、私が取り入れている 光療法(ライトセラピー) について、信頼できる情報源をもとに整理しつつ、私自身の体験もまとめてみました。
季節性情動障害(SAD)とは
季節性情動障害(SAD)は、うつ病の一種で、毎年ほぼ同じ季節(多くは秋〜冬)に気分の落ち込みなどが起き、春〜夏に軽快する「季節性パターン」を持つ状態です。
- 気分の落ち込みが続く
- 何をするにも億劫、興味が湧かない
- 疲れやすい/エネルギーが出ない
- 睡眠が増える(過眠)
- 炭水化物が欲しくなる、体重が増えやすい
参考:
The National Institute of Mental Health(米国の公的な精神保健研究機関。SADの症状・治療選択肢を一般向けに整理)
参考:
Mayo Clinic(米国の大規模な非営利医療機関。医療者監修の患者向け解説が充実しており、信頼性の高い医療情報源)
なぜボストンの冬はしんどくなりやすいのか(緯度と日照の話)
ボストンの冬は日没が早く、曇りや雪の日も増えがちです。寒さで外出が減ると、太陽光に当たる量も活動量も落ちやすくなります。これが重なると、気分や睡眠リズムが乱れやすくなります。
Scientific American(科学誌)の解説記事では、赤道から離れるほど(緯度が高くなるほど)SADの割合が増える傾向があると説明されています。例として、フロリダでは約1%、ニューヨーク州では約5%、アラスカでは「10人に1人」が冬の気分の問題を経験するとされています。
参考:
Scientific American「Lighten Up」(2005年10月)
参考:ボストンと同じ緯度帯の日本の地域
ボストン(北緯42度台)は、日本でいうと 北海道南部〜道央に近い緯度帯です。函館は北緯41度台、札幌は北緯43度台で、ボストンとほぼ同じ帯に位置します。
「ボストンの冬=日本でいうと北海道寄り」と考えると、冬の“光の少なさ”が気分に影響しやすい理由がイメージしやすいと思います。
世界地図で見る:SAD(季節性うつ)と地域差のイメージ
Deutsche Welle(ドイツの国際公共放送)の記事でも、冬に気分が落ち込みやすくなる状態としてSADが紹介されています。記事中では、ドイツでは1〜3%がSADに該当するとされ、また「秋に始まり、冬に悪化し、春に改善する」という季節パターンが説明されています。
また同じ記事の中で、「赤道から遠い(=緯度が高い)地域ほどSADのリスクが高くなる」という点について、National Institute of Mental Health(米国の公的な精神保健研究機関)の情報が引用されています。ボストンは北緯42度台のため、冬の光の少なさの影響を受けやすい条件がそろいやすい地域だと考えられます。

出典:Deutsche Welle(DW), 2019
光療法(ライトセラピー)とは
光療法は、高照度のライト(一般に10,000ルクス)を、主に朝に一定時間浴びることで、体内時計のズレを整え、季節性うつの症状改善を狙う方法です。
かなり噛み砕いて言うと、脳に「朝が来た」という合図をしっかり送るための方法です。日照が少ない季節は体内時計がずれやすく、眠気や気分の調整がうまくいかなくなることがあります。朝に強い光を入れることで、そのズレをリセットしやすくします。
Scientific Americanの記事では、昼や夜の光では効果が弱く、早朝の光が最も有効とされています。また、10,000ルクスの光を毎日30〜45分浴びることで、60%以上の人に改善が見られたという報告も紹介されています。
参考:
Scientific American「Lighten Up」
参考:
Harvard Health Publishing(ハーバード大学関連の健康情報メディア)
参考:
Mayo Clinic(光療法の使い方の目安)
- 起床後できるだけ早い時間(起きて1時間以内が目安)
- 10,000ルクスのライトを 約20〜30分
- ライトから顔までの距離は 約41〜61cm
- 目は開けてOK。ただし直視はしない
私が購入したライトと、基本の使い方
私が買ったライトはこちらです:
ヴェリルックス社の光療法ライト「ハッピーライト ルミ プラス」
Amazonで商品ページを見る(外部リンク)
私が選んだ基準
- 10,000ルクス
- UVカット(UVフリー)
- 置きやすいサイズ感
- タイマー機能
- レビュー内容
- 返品・保証
私の基本ルール
- 朝、できれば起床後すぐ
- 30分が理想。無理な日は15分でもやる
- 直視しない
- 距離と角度は安全第一
私の冬の落ち込みの経緯
ボストンに住み始めて11年。今思うと、最初の冬からずっと、冬には気分が落ち込みやすかったように思います。
ボストンに引っ越す前は、ロサンゼルスで6年以上、強い日差しの下で暮らしていたので、理由もなく気分が沈む感覚はほとんどありませんでした。
最初のうちは、経済的な基盤がなかなか安定しなかったことや、仕事、育児のストレスだと思っていましたが、息子が3歳直前の冬に、急に出かけるのが億劫になり、「薄々気づいてたけど、これってやっぱり冬季うつみたいなものかもしれへん…。」と確信しました。
PCPに相談 → 薬 → そして光療法ライト(SADライト)へ
思い切って、PCP(かかりつけ医)に相談すると、薬、光療法、専門医の紹介(カウンセリング)を選択肢として提示されました。何か具体的な悩みがあって落ち込んでるわけではなかったので、専門医にかかるのは選択から除外しました。最初は薬を選びましたが、副作用が出て中止。その後、別の薬で改善し、光療法ライトも併用するようになりました。
※目の病気(網膜疾患など)がある方や、双極性障害の既往がある方は、使用前に医師に相談してください。
どれくらいで変化を感じたか
薬とライトをほぼ同時に使い始めたため、どちらが先に効いたかは分かりません。ただ、併用を始めて3日目あたりから気分が上向いてきた感覚がありました。
1ヶ月ほどしてライトを2〜3日サボったところ、薬は飲んでいるのに気分がじわじわ下がる感覚があり、それ以来「短時間でも続ける」ことを重視しています。
ライト使用のエピソード
① 近すぎる距離で皮膚の乾燥とかゆみが出た
最初に張り切りすぎて、約25cmの距離で使ったところ、数日後に皮膚の乾燥とかゆみが出ました。距離を約36cmにし、真横から当てるようにしたら改善しました。もともと敏感肌だったのも影響していると思います。
② 調子が良くてもサボらない
調子が良い日が続いても、ライトをやめると落ちる感じがあったため、30分できない日でも15分は当たるようにしています。
注意点
- この記事は医療アドバイスではありません
- 異変があれば使用を中止し医療機関へ
- 強い症状がある場合は早めに相談を
まとめ
- ボストンの冬は緯度の影響もあり、SADの影響を受けやすい地域とされています
- 光療法は「朝・十分な明るさ・継続」が鍵です
- 私は薬と併用しつつ、ライトの継続で安定しました
