【対象年齢】未就学児(0〜2歳目安)
【こんな時に】英語に慣れたい

癖がありすぎて、大人目線やとツッコミどころ満載のミス・レイチェル。とはいえ、彼女の幼児教育、特に発語に関する熱意はかなり信頼できる。乳幼児の日常体験に沿った内容やから、いつも付き添うママやパパが子どもの英語環境を知るきっかけにもなるで。
ミス・レイチェルはどんなチャンネル?
ミス・レイチェル・トドラー・ラーニング・ビデオ(Ms. Rachel – Toddler Learning Videos)は、幼児向けにつくられた、英語の発語や言語習得を意識したYouTubeチャンネルです。
アメリカでは乳幼児のいる家庭を中心によく知られているチャンネルで、歌や遊びを取り入れながら、単語やフレーズをゆっくり繰り返す構成になっており、子どもが言葉を真似しやすい作りになっています。
何歳から見られる?向いている子・向いていない子

動画の内容から見ると、対象年齢は主に0〜2歳頃の未就学児を想定した内容です。扱われる英語は、言葉を覚え始める時期の子どもでも理解しやすいよう、基本的な単語や短いフレーズが中心です。口の動きを見せながらゆっくり発音したり、同じ言葉を繰り返したりする場面が多く、歌や簡単なやり取りを通して英語の音やリズムに触れることができます。
ミス・レイチェルのビデオが向いている子は以下の通りです。
- 英語に初めて触れる(乳幼児だけでなく、英語に慣れたい未就学児も含む)
- 親子で一緒に見る時間がある
- 落ち着いたテンポの動画でも楽しめる
一方、次のような場合は合わない可能性があります。
- テンポの速い動画が好き
- 派手なアニメや効果音が多い動画に慣れている
刺激は控えめなので、子どもの好みによっては途中で飽きることもあります。その場合は無理に見せ続けず、集中が切れたタイミングで切り上げると、次に見るときも自然に続けやすくなります。
なお、もう少し年齢が上がってきて、体を動かす遊びが好きになってきた場合は、別記事で紹介している「ダニー・ゴー!」のような、歌やダンスを中心にした英語動画のほうが合うこともあります。
ダニー・ゴー!|3歳〜向け英語YouTube・体を動かせる番組の特徴
出演メンバーは誰?運営者とその背景

チャンネルの中心人物は、ミス・レイチェルとして登場しているレイチェル・グリフィン・アッカースロ(Rachel Griffin Accurso)です。
音楽教育や幼児教育の経験を持ち、子どもの言語発達を意識した動画制作を行っています。
このチャンネルは、レイチェルの息子に発語の遅れ(speech delay)があったことをきっかけに始まりました。子どもが言葉を覚える過程をサポートできる動画を作りたいという思いから、「ソングス・フォー・リトルズ(Songs for Littles)」、つまり「小さな子どもたちのための歌」というシリーズとして制作が始まったとされています。
動画には、夫のアロン・アッカースロ(Aron Accurso)も出演しています。アロンはブロードウェイで音楽監督や作曲家として活動してきた音楽家で、チャンネルでは作曲や編曲、脚本制作など音楽面を中心に関わっています。動画の中では「ミスター・アロン(Mr. Aron)」として登場したり、パペットのキャラクターの声を演じることもあります。
このチャンネルはレイチェルとアロンを中心に制作されていますが、動画には歌やダンス、演技などを担当する複数の出演者も登場します。多くは音楽や舞台、教育などのバックグラウンドを持つパフォーマーで、歌やリズム遊び、身体表現などを通して子どもが参加しやすい動画づくりに関わっています。
また、レイチェルは幼児向け教育番組として知られるセサミストリート(Sesame Street)から影響を受けていることも語っています。ゆっくりした語りかけや、視聴者に直接話しかけるような構成は、こうした教育番組のスタイルにも通じる部分があります。
実際に、セサミストリートの人気キャラクターであるエルモ(Elmo)とのコラボ動画が公開されたこともあり、アメリカの幼児向け教育コンテンツの流れの中で認知されているチャンネルであることが分かります。

動画制作には幼児教育や言語発達に関わる専門家の知見も取り入れられており、エンタメ動画というよりも、言葉の習得を意識した教育寄りのコンテンツという位置づけになっています。
親子で見て感じたこと|視聴するときのポイント
我が家では、息子が0歳の頃からミス・レイチェルを視聴していました。特に、朝の頭がスッキリしていそうな時に再生するようにしていました。ただし、動画を流すだけではなく、基本的に私が横について一緒に見るようにしていました。
動画には「Say it with me(いっしょに言ってみよう)」「歌ってみよう」といった呼びかけが多くあります。こうした場面では、息子がまだ言えない段階でも、私自身が声に出して真似したり、動きを見せたりすることで、言葉のやり取りの雰囲気を体感できるようにしました。

動画には月齢や年齢に応じた動作の目安も表示されます。例えば「Clapping – Around 9 months」は「拍手 – 9か月前後」という意味で、親子で取り組むタイミングの参考になります。こうした表示を目安にすると、発達段階に応じて子どもが無理なく参加できます。
動画を見ているうちに、親の私にも気づきがありました。アルファベットの発音など、普段あまり意識していなかった音の違いに気づくことがあり、単語によっては以前より発音しやすくなったものもありました。
子ども向け動画ですが、親にとっても発音や話しかけ方の参考になる場面があります。また、動画で繰り返される言葉は、日常の中でも使うことがあり、ゆっくりした話し方や繰り返しを意識して話すことで、子どもとのやり取りのメリハリにもつながりました。
英語に触れる機会としては、こうした動画だけでなく、図書館のストーリータイムなども取り入れやすいです。ボストン公共図書館では、0〜2歳向けの無料プログラムがほぼ毎日のように開催されており(本館の場合)、英語の音やリズムに自然に触れる機会になります。
チルドレンズ・ライブラリー|ボストン公共図書館本館の子ども向けスペース
日本語環境の親にも参考になる点
私は第一言語が日本語ですが、日常会話で困らない程度の英語力はあるつもりです。それでも、このチャンネルを見ることで、基本的なアルファベットの発音や単語の発語が、以前よりスムーズになることもありました。動画の呼びかけの通りに声を発したり、同じ単語やフレーズを繰り返し真似することで、子どもに対して自然に英語で話しかけやすくもなりました。
0〜2歳の時期は、発語に関して心配する親も多いと思います。単純に言葉を促すのではなく、専門家が作った動画を親子で体験しながら取り入れることで、子どもに練習の機会を与えるだけでなく、親自身も接し方の参考やヒントを得られる点が大きなメリットだと感じました。
視聴時のポイント
動画の長さは数分から長いものまで様々で、短い動画の後はYouTubeの自動再生で意図しない動画が流れることがあります。そのため、再生後の管理は必要です。また、刺激が強くない分、子どもが途中で飽きることもあります。その場合は無理に見せ続けず、集中が切れたタイミングで切り上げると、次回も自然に続けやすくなります。
アメリカ小児科学会(AAP)では、2歳未満の子どものスクリーン視聴は「できるだけ控える」ことが推奨されています。ただし、親が一緒に見て声をかける、受け身にならないようにする、といった関わり方であれば、コミュニケーションのきっかけとして活用できるともされています。我が家でも、動画で出てきた言葉や遊びを、動画を見ていない時間に取り入れることで、親子のやり取りの一つとして活用していました。
参考リンク(AAP)
- 乳幼児のスクリーンタイム(Screen Time for Infants)
2歳未満は非常に限定して使用すべき、画面よりも実際の遊びや人との関わりが学習に有効と解説 - 乳幼児のメディア利用に関するAAPの方針(AAP policy on managing young children’s media use)
年齢別のメディア利用の目安- 18か月未満:ビデオ通話以外のメディアは避ける
- 18〜24か月:高品質コンテンツなら親と一緒に視聴
- 2〜5歳:1日1時間以内、高品質コンテンツを親と一緒に視聴
初めて見るならこの1本

初めて見るなら、基本的な歌や単語がまとまった動画から見ると、チャンネルの雰囲気が分かりやすいです。
「ベイビーズ・ファースト・ワーズ・ウィズ・ミス・レイチェル – ビデオズ・フォー・ベイビーズ(Baby’s First Words with Ms Rachel – Videos for Babies)」は、以下の内容が一通り入っており、チャンネルの特徴を理解しやすいです。
- 発語の練習
- 歌(ここで出てくる「Wheels on the Bus」や「BINGO」は幼児教育でも定番の歌です)
- ベビーサイン(赤ちゃん向け手話)
- 年齢に適した体の動き
- 簡単なやり取り
息子が小さくて、私も日々必死にやっていた頃には強く意識してませんでしたが、このビデオは一つ一つの動作など、乳幼児期子育ての教科書の一部を見てるような気持ちになる程、無駄がなく、大事なことが盛り込まれていて、よくできているなあと感心しました。
総合的な評価|どんな家庭に向いている?
ミス・レイチェルは、派手な演出や刺激の強い動画ではありません。
また、英語の勉強というよりは、英語の音に触れるきっかけとして取り入れやすいタイプの動画です。
特に、次のような目的で使いやすいチャンネルだと思います。
・0〜2歳向けに、英語の音のインプットができる動画を探している
・発語を意識した、英語での親子のやり取りをしてみたい
・落ち着いたテンポの知育動画を見せたい
親が横について一緒に見ることで、子どもとのやり取りのヒントになる部分もあり、親の側にも気づきがある動画です。
基本情報|ミス・レイチェル
【YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/@msrachel
【公式サイト】
https://www.msrachel.com/
